#15「マルチプレイと俺(その2)」
「それじゃあ、また、その、機会があれば」
早速前回の続きから書いていきます。
よろしくお願いします。
フォノさんは優しそうな好青年と言った感じの声でした。
リアルだとメガネで痩せ気味で高校から付き合ってる彼女が居る、という感じですね。
穏やかで丁寧な話し方が好印象でした。
ジョジョさんは対照的に少し渋めの声でした。
リアルだと仕事はできるけど人付き合いが苦手な30代のサラリーマン、という感じですね。
落ち着いていて、感情的にならず、会話もあんまりしない方でした。
軽く話した後に簡単な自己紹介。
キャラの奪い合いも無く安心しました。
(APEXでは使用出来るキャラクターが9キャラ居て、被ったら奪い合いになります。地獄。)
本当に被らなくて良かった…。
最悪の場合その場で解散もありますからね。
(まぁ持ちキャラが1キャラだけな人は少ないですけどね)
俺は足の早いオクタン。
フォノさんは硬いジブラルタル。
チームバランスとしてはちょっと攻めに寄ってますが、そんなに悪くないかなぁと思います。
ではいざ!!
「えーと、その、解散しますか?」
沈黙を裂き、俺が恐る恐る聞く。
「いやー、あー、どうでしょうか…」
フォノさんが悩む。
「どっちでもいい」
ジョジョさんはマイペース。
ダメだ。
このままじゃ俺の心が壊れてしまう。
「…じゃ、じゃあ2時までにしましょうか」
「分かりました、次は勝ちましょうね!」
「分かった」
返事をするとそれきり無言になってしまうパーティー。
空気感は地獄だった。
何故。
何故こうなってしまったのか。
では、経過を説明していきます。
最初こそ順調に進んだ戦いですが、2人の速度がとにかく早い!!
アイテム収集をするとあっという間に置いて行かれてしまう。
追いついた時には戦いが既に終わっていたりしました。
まさにお荷物。
流石にヤベェと撃ち合いに参加するもまさかの即ダウン。
まさに戦力外。
最初こそ軽口を交えながら話していたパーティーでしたが、5戦する頃には無言に。
そして致命的だったのは6戦目。
APEXでは最初に降り立った土地で武器を集めて戦うのですが、なんと俺は武器未所持。
家を歩き回り、大地を駆け、それでも未所持。
戦いは始まっていて、フォノさんとジョジョさんは瀕死の状況。
俺は家宅捜索を続けている。
そして遂にフォノさんがダウン。
どうしようもない。
だって。
だって俺は、未だ素手なのだから。
「助けて」
「あ、あの、武器が無いんですけど、どうしましょうか…」
「え」
はい。
これが有名な「素手事件」です。
これによって俺はパーティーに完全に呆れられ、お荷物のレッテルは剥がせなくなってしまいました。
ゲーム中は無言。
パーティーには置いて行かれ、ストレスで思うようなプレイが出来ず、地獄。
本当は2人とも思っていた「(コイツ使えねぇ)」という気持ち。
伝わってるから!!
でも「使えないから解散」と言うのは失礼と感じているのか、誰もそれを言わない。
プレッシャーだけ、ストレスだけ強く感じる。
ああ。
ああああああああああああああああああああああああああああああああ。
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ。
ーーーもうダメだ、解散しよう。
こうして俺の初めてのボイスチャット付きマルチプレイは幕を閉じました。
ではこれから、楽しく遊べなかった原因の考察をします。
1.パーティー内の実力差。
これが1番ですね。
悲しいのですが、俺は弱すぎました。
パーティー内格差が大き過ぎでした。
2.初対面2人はツラい。
これはマジでそうでした。
まずどっちがどっちか分からない。
そして
会話も盛り上がらない。
あー!!
沢山原因はあると思うんですけど、大きいのはこの2つですね。
どちらも俺の弱さ。
実力も、そしてコミュ力もどちらも足りなかった。
はい。
では今日の自分語りはここまでになります。
しばらくはマルチプレイしません。
山に篭もります。
篭もります山。
あ、なんだか力士みたい。
なんだかとても面白いね。
うふふ。
世界平和になーれ。